サイバーエージェント2013/12/18記事
①ネット広告大手のサイバーエージェント<4751.T>が3日続伸し、一時90円高の4340円まで買われている。18日引け後、バンダイナムコホールディングス(バンナムHD)<7832.T>と協力し、サイバーの主力のコミュニティーサービス「アメーバピグ」でアニメ作品を無料配信すると発表、材料視された。 「アメーバピグ」はアバター(自分の分身キャラクター)を使って仮想空間で交流を楽しむサービス。18日からアメーバピグ内で、バンナムHD傘下の動画配信会社バンダイチャンネルが月額料金で提供している、「TIGER&BUNNY」や「ラブライブ!」などの人気9作品を、週1-2話ペースで全話を無料配信する。 午前9時27分時点の株価は、サイバーが前日比45円高の4295円、バンナムHDは同54円高の2158円。
②インターネット広告代理業やスマホ向けメディア「アメーバ」を手掛けるサイバーエージェントの今2014年9月期は、営業益が前期比倍増の200億円になりそうだ。前期に大規模宣伝を行った影響で大幅な赤字となったアメーバ事業が黒字転換することが大きい。 会社の期初計画は、売上高1800億円(前期比10.8%増)、営業利益200億円(同1.9倍)。増収ながら大幅な減益となった前期から急回復し、営業利益が200億円に達する見通しだ。東洋経済も今期予想を会社計画に合わせる。 急回復の要因は、アメーバ事業の黒字化だ。前期はスマホ向けメディア「アメーバスマホ」の認知度向上のために「コストがザルの状態」(藤田晋社長)というほどの大規模宣伝を行い、アメーバ事業は83億円の赤字に転落した。今期はアメーバ内のゲームの課金収入やコミュニティ、ブログの広告収入の増加に加えて、広告宣伝費の大幅圧縮が寄与。同事業は50億円の黒字へと急浮上する見込み。 ゲーム事業はヒット作が生まれるか未知数のため減収減益と保守的な計画だが、業界最大手でもあるネット広告代理事業は、スマートフォン広告市場の拡大を追い風に伸びが続く見通し。サイバーエージェントは13年10月にネット広告子会社の開発部門を統合したアドテクノロジー(広告技術、アドテク)の専門部署を立ち上げ、興味連動型の広告配信などで重要性が増すアドテクの開発を加速。単なる広告代理の粗利率15%に、アドテクの提供強化による上乗せが期待できる。 FX事業の売却特益がなくなり、最終利益は100億円(前期比4.8%減)を見込む。