インドでコンビニ
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社長による自社株売
提携先の会長の不審死
決算締めの遅れ
監理銘柄に
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****************** ****************** 先駆け審査指定 2015.10.27
先駆け審査指定制度の対象である2つのデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)治療薬のうち、2018年度に申請を予定する日本新薬のNS-065が条件付き早期承認制度での申請・承認取得を目指していることが分かった。一方、20年度までの承認を目指していた第一三共のDS-5141は再試験を行うことになったため、承認の目標時期の開示を取りやめている。 ●「初のダブル適用」の可能性も 両剤は「エクソン・スキップ薬」と呼ばれる核酸医薬。DMDの原因は、筋肉の細胞の骨組みを作るタンパク質であるジストロフィンの遺伝子変異によって、正常なジストロフィンが作られなくなることだ。エクソン・スキップ薬には、遺伝子の転写産物のうち、タンパク質に翻訳される領域(エクソン)の一部(異常がある部分)を読み飛ばし、不完全ながらも機能を保ったジストロフィンを産生する作用があり、DMDに対する原因療法となる可能性を秘めている。 ジストロフィンの遺伝子には計79のエクソンがあるが、個々のDMD患者によって異常のあるエクソンは違う。両剤はターゲットとするエクソンが異なり、対象患者が重ならないため、競合はしない。 先駆け指定 日本新薬のNS-065は、エクソン53をターゲットにしたモルフォリノ核酸で、15年秋に先駆け指定を受けた。今年6月に結果が発表された国内臨床第Ⅰ/Ⅱ相(PⅠ/Ⅱ)試験では筋肉内ジストロフィンタンパク質の増加が確認され、有害事象はすべて軽度・中等度だった。同社は、条件付き早期承認制度の適用を受け、この試験結果を基に18年度中に申請したい考え。今後、規制当局と協議していくが、適用が認められれば、先駆け審査指定制度との“初のダブル適用”となる可能性がある。 ●4要件への該当性は? 同剤は条件付き早期承認制度の4つの要件を満たせるのか─。「適応疾患が重篤」「医療上の有用性が高い」は先駆け審査指定制度の要件とほぼ重なるため、クリアできそう。「検証的臨床試験の実施が困難か、患者数が少ないことなどから相当の実施期間を要する」は、エクソン53に異常がある患者は少なく、検証的試験実施に時間がかかることから要件に当てはまるとみられる。「検証的臨床試験以外の臨床試験などの成績により、一定の有効性、安全性が示される」も国内P1/2試験結果から要件に該当する可能性がある。最終的にどのように判断されるかは現時点では分からないが、これらの状況を見る限り、適用の可能性はありそうだ。 同剤は、先駆け審査指定品目のため、通常の新薬よりも短い6カ月で審査が行われるが、条件付き早期承認制度の対象になれば、製造販売後に有効性や安全性を再確認するための調査を行うことなどを条件に検証的臨床試験なしでの申請・承認取得が可能となるため、承認までの期間がより一層、短くなる。
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⮞開発中の新薬19/01/22時点
- この年4月の薬価改定では、ビダーザが市場拡大再算定の適用を受けて薬価が18.4%引き下げられました。18年度は同剤の売り上げが13%減るものの、ウプトラビの国内販売やロイヤリティ収入が伸び、売上高は6.5%増の1080億円を見込んでいます。中計で目標とする1100億円に届くかどうかは微妙ですが、連続増収をまた1つ伸ばすのは確実。利益も各段階で過去最高をさらに更新する見通しです。
- 中外製薬から導入し、同社と共同開発した糖鎖改変型タイプII抗CD20抗体オビヌツズマブ
- 2017年8月に中外製薬が「CD20陽性のB細胞性濾胞性リンパ腫」の適応で承認申請を行いました。同剤は国内で334億円(17年)を売り上げる「リツキサン」の後継に位置付けられる薬剤。承認後は両社で共同販売を行うことになっています。
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- パイプライン 注目は核酸医薬の筋ジス薬
- 現在国内で臨床第1/2相(P1/2)試験を、米国でP2試験を行っている「NS-065/NCNP-01」。同剤は、デュシェンヌ型筋ジストロフィーを対象に国立精神・神経医療研究センターを共同開発している核酸医薬。ジストロフィン遺伝子のエクソン53をスキップすることで欠損したジストロフィンの産生を回復させ、進行の抑制と病態の改善が期待されています。日本では「先駆け審査指定制度」の対象品目に指定されており、年内の申請も視野に入ります。
- パイプライン
- ウプトラビは慢性血栓塞栓性肺高血圧症などへの適応拡大に向けた試験が進行中。ビダーザは急性骨髄性白血病を対象としたP2試験が進んでおり、同じ血液がん領域では自社創製の「NS-018」が骨髄線維症の適応で海外P1/2試験を行っています。
- 武田薬品工業によるアイルランド・シャイアー買収で希少疾患に注目が集まっていますが、ニッチ領域に特化する日本新薬の独自性は、国内中堅の中では際立っています。自社の立ち位置を明確に築く日本新薬の好調は、今後もしばらく続きそうです。