【2022/02/24】24日のモスクワ市場でロシア株相場は急落で始まり、下げ幅を広げた。主要株価指数であるRTSは前営業日の22日比で一時50%下げた。ロシア軍がウクライナの軍事施設を攻撃するなど侵攻を開始し、今後想定される欧米の大規模制裁による経済混乱を警戒した売りが集中した。 RTSは取引時間中としては2016年1月以来約6年2カ月ぶりの安値水準をつけた。国営石油大手のロスネフチやガス大手ガスプロムは一時約6割下げた。大手銀ズベルバンクも6割安となり、幅広い銘柄に換金売りが膨らんでいる。 外国為替市場ではロシアの通貨ルーブルが主要通貨に対して急落した。ルーブルは一時1ドル=90ルーブル近辺と対ドルで前日比約10%下げ、過去最安値を更新した。 【関連記事】ロシア証取、取引再開 株価は一時20%安 ロシア中央銀行は同日、金融機関への流動性供給や為替介入などの市場安定策を開始したと発表した。株式市場での空売りも禁じる。中銀は声明で「市場安定と金融機関の事業継続確保へあらゆる必要な措置をとる」と表明した。 欧州株相場も急落で始まった。ドイツの株価指数DAXは前日比で一時4%強下げ、取引時間中としては21年3月以来の安値水準をつけた。フランスのCAC40、スペインIBEX35など他の主要国の指数も3~4%程度の下げで推移している。ロシアの自動車大手アフトワズを傘下に持つ仏ルノーは一時13%安と急落した。 |