VRAINヴレインSolution コード=135A 

 事業内容 製造業特化のAIソリューション事業  

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 万事塞翁が馬、結果
 オーライの投資スタンス
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製造業顧客に AI システムや DX コンサルティングサービスを提供。 
AI 外観検査システムにおいて高い技術力を誇る。

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  •  
  • *【従業員】<23.11> 45名(33.0歳)[年]533万円
  • 【上場当日の記者会見】南塲勇佑代表取締役社長のポイント
     AIプロダクトとDXコンサルの2事業
     製造業は年間GDP100兆円を超える巨大な産業。一方で、大きな課題に直面している。当社は最新のAI技術と製造業に特化した業界知見を用いて課題解決をミッションにしている。事業は自社開発のAIプロダクトを活用して顧客の課題をシステムとして解決するソリューションを提供するAIプロダクト事業と、顧客のDX(デジタルトランスフォーメーション)実現に向けてワンストップで支援するDXコンサル事業の2つ。創業して3年11カ月だが、特定の業界だけに使えるAIソリューションを提供しているわけでなく、全製造業がターゲット。150社以上の顧客があり、自動車、食品業界中心に電子デバイス、半導体、医薬品など幅広い。今後、上場企業という信頼感が加えれば、急速に導入数も伸びると考えている。
     外観検査で人手不足解消
     AIプロダクト事業は最新のAIを搭載した外観検査ソフト「Phoenix EYE」(フェニックス アイ)を提供。単に販売するだけでなく、センサー、カメラ、システム装置なども加えてワンストップで課題解決ができるシステムとして顧客が導入し、付加価値が高く喜んでもらっている。具体的には目の代わりになるカメラを製造ラインに取り付け、撮影した画像をフェニックスという弊社が開発したAIプロダクトで解析し、リアルタイムに不具合のあるものだけを排除するシステムを提供している。従来、人が検査して異物は手で排除していたが、当社のシステムは全てオートメーション化されている。人手不足という製造業の課題を解決するソリューション。DXコンサルティング事業は企業の課題設定、検証、システム開発、運用までワンストップで支援する。競合はいくつかあるが、当社は単なるコンサルだけでなく課題解決にも重きを置いており、ハードやデバイス、活用まで全て支援する。
     ワンストップで高付加価値
     弊社は製造業に深く入り込んだ業界の知見、これを用いた提案力、AI技術の実装、課題解決のワンストップが強み。スピーディーに解決することで多くの案件を経験しており、ノウハウが積み上がっている。ワンストップで行うため、顧客は複数社に依頼しなければならなかったところを、当社だけに頼めばよい。創業3年で売上高が14倍に成長した。創業から成長のために積極的に投資した上で、しっかりと黒字を出している。また、今期営業利益率が35%を超え、収益性もしっかり担保してきた。粗利率は競合の上場AI企業は50~60%台だが、当社は高付加価値の提供で8割を超える水準になっている。
     横展開とクロスセルで業績拡大へ
     製造業は10万社以上あり、当社はまだ0.1%しかアプローチできていない。この段階で売上高が10億円以上なので、シェアを拡大すれば売上高も数百億、数千億円と成長する。加えて導入した顧客からどれだけリピートしてもらえるかも重要な指標。さらに、工場内の横展開と別工場への展開、サービスのクロスセルを考えている。製造業はたくさんのラインを持っており、一つ成功すればどんどん展開でき、非常に高い成長になる。
     海外展開も目指す
     AIは従来は世の中を変える技術だろうという可能性が評価されてきた。今は当社の実績を踏まえても、工場で課題解決まで使われる技術になっている。今後、AI市場の成長については確実に見込め、これまでとは違うブームと捉えている。現時点で決定はしていないが、向こう3年かけて拠点を大阪など各地に広げていく。ある程度土台を築けたら海外も目指す。5年程度というスピードで海外戦略を掲げ、まずはアジアを狙っていきたい。
  • 当社の優位性
    AI ベンダーや DX コンサルティング会社 には製造業界や製造工程に精通した人材は少なく、製造現場の DX コンサ ルティングを十分なレベルで提供できる会社は少ない
    ハード機材を開発製作するがファブレス
     

    ・同社は、キーエンス(6861 東証プライム)やエムスリー(2413 東証プライム)等での勤務経験を持つ南 塲勇佑氏(現代表取締役社長)によって、20 年 3 月に設立された。
  • 競合 
    AI 外観検査装置を開 発・販売する上場企業としては、国内では、キーエンス、オムロン(6645 東証 プライム)、日立製作所(6501 東証プライム)、ブレインズテクノロジー(4075 東 証グロース)等が、海外では、米国 Cognex Corporation 等
  • *オーバーレイ②左右サイズ可変
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    売上総利益率

      88.6%
    *【指標等】<単23.2>
      ROE 80.4% 予96.5%
      ROA 14.4% 予45.0%
  •                 
  • 【上場】2024年2月22日に東京証券取引所グロース市場に上場
  • キーエンス出身の山田郁生取締役
    2006年4月 株式会社キーエンス入社
     2021年7月 当社入社
    2021年8月 当社技術開発部部長
     2022年5月 当社取締役技術開発部部長(現任)

* 概況  *(横展開×クロスセル×別工場展開)
・【売上拡大】現在の導入実績は、初期導入期~2ライン展開の顧客が多く、複数プロダクト・複数工場へ
   の拡大期はこれから到来。
・【横展開】1製造ラインごとに導入のAI外観検査システムは、ライン追加や別工場案件獲得を狙う。小型の次世代機を開発。大阪に25年4月支社開設、営業体制を強化。
・【利益】DXコンサルティング案件の中で、ニーズ発掘&仮説検証を行うことで利益率を落とすことなく新製品の開発を計画  
・【続 伸】25年2月期は主力のAI外観検査システムが自動車関連、食品会社から追加案件増。化学関連等への新規開拓進む。製造業向けDXコンサルもリピート受注多く着実。増員負担こなして連続営業増益。
*AIシステムでは、自社のエンジニア部門においてAIシステムの企画・研究・開発を行っている。
  
VRAINのAI外観検査紹介ビデオ 
*IPO時の企業紹介分析
       
    23 年 12 月末の従業員数は 23/2 期末比 16 名増の 45 名 

    *長短チャート*

      • 日足12ヶ月    拡大画像

        ⮞本日場中
        ⮞2日間


        ⮞日足3ヶ月(出来高概あ観)**
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        ⮞キーエンス日足3ヶ月(出来高概観)***
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        • 青;M&A総研9552
         

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          • 青;M&A総研 9552
          • 赤;VRAIN135A

        日足1ヶ月
        *3年チャート拡大5年チャート拡大*10年
        *長期---年
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        VRAIN
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        NASDAQ
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        AAPL
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        AMZN
        TSLA

        キーエンス6861
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        日足3ヶ月
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        • 【z-index: 5;】
          Phoenix Vision」AIアルゴリズム。23/2 期におけるサービ ス別売上高構成比は、AI システム 56.9%、コンサルティングサービス 43.1%
        • 導入実績 23/2 期までの 3 期間における AI システムの累計取引社数は、自動車業界 や食品業界を中心に 69 社に達している。23/2 期の AI システムの平均販売 単価は 10,028 千円である。導入事例としては、大手自動車メーカー向け 「部品の傷の自動検査」や、大手即席麺メーカー向け「かやくとソースの自 動分類」、大手ハムメーカー向け「生成されたハムの自動検査」等が挙げら れる。
        • 「 Phoenix Eye
          AI外観検査ソフトウェアで 学習ソフトウェア。PhoenixVisionで作成したモデルで、検査を実行するAI外観検査ソフトウェアです。 AIならではの人の感覚に近い検査で、今まででは難しかったような検査対象であっても、高いレベルでの検査の自動化を可能にしました。 またPhoenixEyeはVision同様、専門の技術者を必要とせずとも扱えるようにコードの知識などなくても扱えるように作られています。 カメラやPLC等の現場設備と直接接続することも可能で、製造現場の効率化と検査品質の向上を素早く実現させます。
             _________
        • 【z-index:4;】



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          ↓↓↓*
          売買指標
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          🌀PER推移      400png1500png*
          *
          MacBeeの場合PER28-48が妥当な範囲。50以上は売り28以下は買い。

            23/10/E固定画像

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          *
          *
          *KPIの推移



          ↓↓
          • 売上総利益率は、22/2 期の 88.7%から 88.6%に若干低下した。原価率が相 対的に高い AI システムの売上高構成比が上昇したものの、AI システムにお いて、外部購入部材の利用割合が低下し、AI システム売上高に対する材料 費の割合が低下したこと等で相殺した。 販管費は、研究開発費(前期比 66.0%増)や、給与及び賞与(同 91.3%増)、 役員報酬(同 2.3 倍)等を中心に同 59.8%増加した。販管費の伸びが増収率 を下回ったことから、販管費率は前期の 87.7%から 78.2%に低下したため、営 業利益率は 10.4%と、前期比 9.4%ポイント改善した。  
          *
          *
          *25/2期-通期実績  *
          【四季報予想の精度は高かった。今期は1.5倍程度。AI初物人気は下火。
            PER100で5280円今日の終値5640円。とても買えないがPTSでは上がっておる。

          *25/2期-通期予想  *【四季報;続伸】25年2月期は主力のAI外観検査システムが自動車関連、食品会社から追加案件増。化学関連等への新規開拓進む。製造業向けDXコンサルもリピート受注多く着実。増員負担こなして連続営業増益。
          1.5倍の成長だが高成長期待値が高かった分が剥落してPER100倍くらいに落ち着いても株価5000円が精いっぱい!
          PER80倍なら4000円程度。
          *24/2期-4Q直前予想  *


          *売上推移


          ↓↓
          *売上




          *
          *【経営課題】
          *24/03/05*
          ◆ 営業体制や開発体制の強化等が経営課題
           同社は、23 年 12 月末時点の従業員数が 45 名に過ぎず、持続的な成長を目 指すためには、優秀な営業人材を採用し、育成することが重要と認識してい る。また、顧客の要求水準を満たす製品を継続的に開発することも求められ ている。そのため、製造業に必要な専門知識を持つ人材や、優れた営業力を 備えた人材を採用し、継続的な研修や最新技術を習得する体制の構築等を 通じて、課題の解決に取組む方針である。
          *
          • 【商材】同社が自社開発したAI外観検査システム「Phoenix Vision/ Eye」は、従来、製造ラインの検査工程において検査員の目で行われていた良品/不良品の判定を、人の目に頼らず省力化・自動化を可能にする。
          • 【導入実績】2023年2月期までの導入実績は、自動車業界や食品業界を中心に累計69社。
          • 【平均販売単価】2023年2月期の平均販売単価は、1,002.8万円だった。

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        •  *24/04/16*通期決算反応09:30*

          ・終値・
          4640円▼1000円S安。出来高86千株。118千株積み残し翌日へ。
          警戒した通りの展開になった。
        • 前夜のPTSは300円ほど高かった。

          • VON*
            ・実績着地見ても従来予想通りで保守的に見る企業ではなかった
            ・業績が一変するビジネスモデルでもないので今後もサプライズ決算はなさそう。
          • VON*自己コメントで修正加筆
            ・50%の利益成長率でPER 100倍は今の相場環境では無理がある
            ・珍しく意見一致 まだ売上が14億程度での1.5倍だ。
             どうせなら年成長2倍の9552に資金回すわなPER60倍だから。

            PEGレシオ=PER÷利益成長率
            割安上限のPEG1.0迄買えるとして成長率が50%ならPER50迄買っていい。
            今期50円×50倍=株価2500円
            *社長の売却価格@2,750.80円はほぼ妥当。
          • 信用買い残*24/04/15
            ・734千株。
            発行済株数1011万株から見ても高水準
          **

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        •  *24/04/15*通期決算15:30*
          VRAIN  が4月15日大引け後(15:30)に決算を発表。24年2月期の経常利益(非連結)は前の期比7.9倍の4.9億円に伸び、25年2月期も前期比55.8%増の7.7億円に拡大を見込む。3期連続で過去最高益を更新する見通し。4期連続増収、3期連続増益になる。

          • 24/03/28*
          南塲 勇佑は、2024年3月21日 同日付でグリーンシューオプション行使により、普通株式166,100株を処分。
          @2,750.80円 
        • 【当該株券等に関する担保契約等重要な契約】①提出者は、SMBC日興証券株式会社に対して、2024年8月19日までの期間、同社の事前の書面による同意なしには、発行者の普通株式の売却等を行わない旨を2024年1月18日付で合意しております。②提出者は、SMBC日興証券株式会社との間で、2024年2月14日付で、オーバーアロットメントによる売出しに関連して、発行者の普通株式166,100株について、株券貸借契約を締結しております。貸借期間は、2024年2月22日から2024年3月27日です(但し、貸借期間満了前に貸借対象株式の全部の返還が行われる場合があります)。また、同契約において、提出者は、SMBC日興証券株式会社に対して、発行者の普通株式166,100株を上限とし、2024年2月22日から2024年3月21日を行使期間として、その所有する発行者の普通株式を取得する権利@2,750.80円を付与しておりましたが、2024年3月21日付でSMBC日興証券株式会社より、発行者の普通株式166,100株について当該権利(グリーンシューオプション)を行使する旨の通知がありました。当該権利の行使に係る決済日は2024年3月27日です。

        • 参考24/01/18*
        • 【当該株券等に関する担保契約等重要な契約】①提出者は、SMBC日興証券株式会社に対して、2024年8月19日までの期間、同社の事前の書面による同意なしには、発行者の普通株式の売却等を行わない旨を2024年1月18日付で合意しております。


        • *24/03/19*
          VON **

        • *24/03/19*
          VON トンピン ・ おお
        • *
        • *24/03/19*
           材料なく大商い出来高267万株。
           株価上場来高値7540円+570円
          {発行株数1000万株}
          「営業CF ▼40百万円」留意
        • *24/03/19* 異常な出来高続く


        • *ロックアップ
          主要な大株主(VC)のロックアップが公開価格の1.5倍で解除されます。
          *
        • *
        • *24/01/21*
          「今後は半導体業界向けが伸びる」

          どこかしら?













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      • 【z-index: 5;】
        DXコンサルティング
        2023年2月期のDXコンサルティングの平均販売単価は2,121,000円だそうです。
      • 取引先大手はアイシン 
      •  



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      • 即納】汎用性の高さ
        AI 外観検査システムの核となる基盤は、自社開発の汎用性が高いソフトウ ェアであるため、特定の顧客毎に仕様を大幅に調整する必要がなく、要望 によっては受注後、1 週間程度で導入可能
        【z4】
      • 粗利率】高い粗利率や限界利益率に特徴がある同社の売上原価(当期製品製造原価)は、材料費(AI システムの部材として 仕入れるカメラや PC 等)、労務費(AI システム及び DX コンサルティング)、 経費(AI システム及び DX コンサルティング)によって構成される当期総製 造費用から原材料及び仕掛品の期首期末差額と他勘定振替高(販売費及 び一般管理費に振替えられる AI システムに係る研究開発費)を控除するこ とで算出される。 23/2 期においては、売上高材料費率 10.8%、売上高労務費率 10.2%、売 上高経費率 12.5%(うち、売上高外注費率 7.5%)、売上高当期総製造費用 率 33.5%であった。ここから、棚卸資産の増加による影響(3.1%ポイント)と、 他勘定振替高による影響(19.0%ポイント)が控除され、原価率は 11.4%にと どまった。結果、売上総利益率は  88.6%と極めて高い水準

      • 営業利益率
         36.5%%と極めて高い水準
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      • 【z-index: 2;】

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        • 履歴* 

          履歴


          24/04/094,935*1ヤリ
          24/04/045,460*1カイ
          24/03/266,550*1ヤリ
          24/03/187,451*1ヤリ
            • 信用買い残急増発行数の10%
          24/03/156,360*1ヤリ
            • MA総研用換金
          24/03/085,990*1
          6,640*1
          カイ 
          24/03/066,788*1カイ










    上場会見
    *24/02/26*
    ◆ 上場会見:VRAIN Solution【135A】の南塲社長、次は電デバ・半導体 2024年2月26日 上場会見 VRAIN Solutionが22日、東証グロースに上場した。初値は公開価格の2990円を73.58%上回る5190円を付け、5810円で引けた。製造業界向けに、AIやIoTなど新しい技術を活用したサービスを提供。生産性向上のために、自社開発する「AIシステム」と顧客のDX推進のための「DXコンサルティング」を手掛ける。AIシステム事業では、製造工程での人による目視作業をAIが担う「Phoenix Vision/Eye」を開発・販売する。

    南塲勇佑社長が東京証券取引所で上場会見を行った。 
    特定の業界にのみ使えるAIソリューションではなく、ものづくりをする全産業がターゲットで、裾野が広い事業を行うことができると話す南塲社長

    Q;公開価格の2倍程度の終値となった。株価の受け止めと、上場の狙いや期待する効果は
    A;株価については非常に高く評価されており、時価総額も大きなものになっているので、身が引き締まる思いでいる。ただ、株価はマーケットが決めることで、本質的にはグロース市場に期待される高い成長を1つずつ積み上げて結果として見せるしかないので、一喜一憂することなく高い成長性を引き続き維持していくことに尽きる。 製造業は本当に保守的で、去年できた会社ではなかなか「じゃあ(商品・サービスを)入れてみようか」とはなりにくい。「当社は上場企業です」という信頼感が加わるとビジネスの拡大や導入のハードルは一気に下がる。信頼性の向上という観点で上場を捉えており、今後の成長につながる起爆剤になると見ている。

    Q;人材確保の面で期待することは
    A;当社は、より本質的なことに時間を投下する考え方、付加価値を最大化するという考え方を持っているので、PR活動に時間を使うより目の前の顧客の課題解決をずっとしてきた。あまりメディアに情報が出ていない会社なので、この上場で当社の名前を世の中に知ってもらう。興味を持ってもらって実績を見ると、「非常に伸びているじゃないか」と。「伸びている会社に私も入ってみたい」、あるいは「成長している開発に最前線で関わりたい」というエンジニアや営業担当者の採用には、間違いなくつながるのではないか。

    Q;AI人材は各社取り合いになっているが、技術力の高い人材を確保するためにどういう工夫をしているのか
    A;技術力の非常に高い開発が求められるので厳選している。その時の1番のポイントとしては、自身が開発した技術を、当社が使える形にして顧客に使ってもらえることによってエンジニアのやりがいにつながるというのが、最も大きな訴求になる。当社以外の一般的なAIベンダーはPoC(実証実験)や分析にとどまっている。我々は使える形にして顧客にプロダクト展開をしていくことで、やりがいのある開発ができる。

    Q;過去に何度かAIブームがあったが、今のブームは今後どうなっていくのか
    A; 堅調に推移し、成長していくと見ている。これまでのAIブームでは「世の中を変える技術だろう、活用ができるのではないか」という可能性が高く評価されてきた。ただ、我々の実績を踏まえても、実際にAIという技術を使って課題解決までやって、工場で使われる技術になってきている。ここが大きな違いになる。AIがきちんと使える技術になっていることから、今後は成長が確実に見込め、これまでとは違うブームではないか。

    Q;外観検査の精度などAIシステムの特徴や優位性は
    A; 外観検査に特化した研究・開発をしているので、相当数の外観検査のデータが社内に集まっている。これを用いた研究開発によって、実際に製造現場で使えるアルゴリズムの開発ができ、他社と比較すると例えば、他社では検知できないものが当社ではできる。 AIでは数千データや1万データを学習しないと精度が出ないことがあるが、当社では数十データで実運用しているケースもある。少ないデータで検出精度が高いというような差別化は、傍から見ると同じように見えても、実際に比較してみると大きく違うというのが特徴だろう。

    Q;製品を客先に実装すると、日々の運用でも新しいデータが集まってくるだろうが、そういったものは保有するAIの学習に生かされるのか
    A; そういったデータを数多く蓄積しているので、それに対して高い性能が出るAIの技術開発に生かしている。そのままデータを使って横流しするのではなく、大量のデータを使って技術開発に生かしていくので、そういったところは当社の技術につながっていくのではないか。

    Q;アノテーションデータは自社で集めているのか
    A; 顧客に導入した設備から大量にデータが取得でき、顧客から当社に共有してもらう。それはデータを見てサポートをしてほしいとか、アドバイスが欲しいということに対して受け取り、検証している。

    Q;当面は外観検査の領域のソリューションに特化していくのか、少し広げていくのか。
    関連してコンサルティングやAI導入サポートのサービスでは、外観検査以外の仕事をしているのか
    A;自社開発プロダクトを販売するAIシステム事業では、外観検査に特化している。一方で、DXコンサルティング事業は外観検査に囚われない幅広い課題解決を行っている。例えば、製造現場は非常に危険な場所なので、人の動作の検知や危険の予知を担うAI監視システムのようなものも実績がある。これをプロダクト化して、ベータ版などが社内に、技術あるいはプロダクトの種としてある。 それ以外にも、設備から取れるセンサーデータの分析や、異常検知システムもDXコンサルティング事業で、顧客の課題を解決し、社内でベータ版のプロダクトが一部あるので、そういった種自体は多く積み上がっている。 ―プロダクト化するかもしれない技術や領域について、ソリューションで実績がある顧客の名前は 全ての顧客と秘密保持契約を結んでいるので、差し控えたい。

    Q;外観検査で特に自動車や食品に強いとのことだが、特に需要がある、強みを生かせるのではないかというのは、どういった用途があるか
    A; 製造業のなかでも自動車や食品が大きな割合を占めるが、それ以外で今後伸びてくるのは、1つは電子デバイス業界だ。当社も業界の大手と取引が始まっているが、そういった電子デバイスはこれから需要がさらに伸びていく。 製品が1ミリメートルのチップであったりするので、とんでもない量を生産している。これは人の目で見るのは不可能なので、AIを入れて生産性や付加価値を上げていきたいというニーズを強く感じている。半導体・電子デバイス業界は強いのではないか。

    Q;当面は外観検査にリソースをかなり振り向けるとのことだが、超長期の視点から、AIシステムは、工場全体のファクトリーオートメーションをどの程度カバーできるようになるのか。また、それにどのようにコミットしていくのか
    A;工場というのは、基本的には機械化されているので、設備は自動化されている。自動化ができていない部分は、人が目視をしている、あるいは人が機械の作業オペレーションをしているという2点で、人がかかる大きなポイントになっている。 外観検査市場は巨大なマーケットなので、力を入れていくが、加えて、今DXコンサルティング事業でも、設備の自動最適化やオートメーション化という観点での自動化、ファクトリーオートメーションに関与しており、より汎用的に全国や世界の顧客に使ってもらえるようにプロダクト化する構想もある。今後そういった展開は当然に考えている。その2つをやれば、製造工場はある程度無人に近くなってくるのではないか。

    Q;キーエンス=似て非なるもの
    南塲社長の出身母体であるキーエンスが、この領域に乗り出してくる点は投資家も気になっているようだが、可能性は
    A;キーエンスはメーカーなので、自社で作った製品をどれだけ早いサイクルでより多く販売していくかを突き詰めることが、利益率が最も高くなって売り上げが伸びる。キーエンスはこれでずっとやってきている。これまでキーエンスがAIや新しい技術に取り組む、我々のようにシステムまでやるという機会は、これまでもたくさんあったが、事実として手掛けてきていない。 プロダクトを作って売っていったほうが、事業が伸びることを彼らは分かっていて、創業者の滝崎武光氏は利益率を落とすことは絶対にやらない、売り上げが伸びたとしても利益率を落とすことは絶対やらないという考えがある。 キーエンスがそこに着手するよりは、1機能としてAIを積んだ商品を出していくことは想定しているし、現時点でもAI機能搭載商品を出している。当社のように先進技術を素早く開発に搭載する、あるいはシステムとして顧客に提供するという観点では、キーエンスとは似て非なるものと捉えている。

    Q;中長期戦略にグローバル展開があるが、大体のロードマップやどこから始めるというのは見えているのか
    A;現時点で確実なものは決定しておらず、今は東京本社だけだが、大阪拠点やそれ以外の拠点をどんどん広げていく。これを向こう3年以上かけてやっていく予定なので、土台がある程度築けた段階で海外を目指していく。現段階での予想だが、少なくとも、3年以降5年程度といったスピード感で海外戦略を掲げていくことを想定している。

    Q;例えば、中期的にアジア中心、あるいは米国といったことは考えているのか
    A; 確定的なものではないが、現時点で既にアジア圏のフィリピンやインドネシアなどに導入実績がある。加えて、フォローしやすいという観点もあるので、まずは急速に人口が伸びているアジアを狙っていきたい。

    Q;株主還元の方針は
    A;数年先の範囲では、利益の還元ではなく、非常に高い成長性を達成していくことを投資家は期待しているのではないか。当社が高い成長性を掲げている以上、少なくとも直近数年では、還元よりも会社の成長に投資をしていく。 


     
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