2013/12/04;市況

2013/12/04;
終値は前日比341円安で心理的な節目の1万5500円を下回った。前日の欧米株安に加え、外為市場で円が対ドル、対ユーロで上昇したことで、主力株への利益確定売りが先行した。投機筋による先物への大口売りが裁定解消売りを誘い、ファーストリテ<9983.T>やソフトバンク<9984.T>、ファナック<6954.T>など指数寄与度の大きい値がさ株が軒並み売られ、一時は423円安まで下落したが、買い戻しや値ごろ感からの押し目買いが入り、引けにかけてやや下げ渋った。  
    米量的緩和の早期縮小観測が浮上する中、今晩の11月ADP雇用統計、6日の11月米雇用統計など米経済指標の発表を控え、ヘッジファンドによる先物主導でのポジション調整の動きが強まった。足元では日銀の追加緩和期待を背景に円売り、株先物買いのポジションが積み上がり、11月29日時点の裁定買い残が29億5695万株と高水準に達していた。13日のメジャーSQ(特別清算指数)算出をにらみ、先物市場で仕掛け的な動きも出たとみられている。  日経平均は11月8日から前日終値まで1カ月足らずの間に1662円上昇し過熱感も強かった。市場では「これまでヘッジファンドの先物買いで上昇してきたことを考えれば、自律的な調整の範囲内だ」(カブドットコム証券マーケットアナリストの山田勉氏)との声が出ていた。  
    個別銘柄では、円安一服でトヨタ<7203.T>、ホンダ<7267.T>、キヤノン<7751.T>など
の輸出株が軟調。CB発行による希薄化懸念から凸版印刷<7911.T>も下げた。

 

ダイバージェンシー

  • ダイバージェンシー

・指標と株価の逆行現象。RSIやストキャスティクス、などのオシレーター系と実際のレートとの乖離、例えば上昇トレンドで谷をはさんで2つの高値の山が出来たとしてチャートでは前の山より後の山の高値のほうが高いがオシレーター上で出来た山は後のほうの山のほうが低い時はダイバージェンスになったといいます。

・株価が高値圏で推移している時期に、株価は直近の高値を更新し新高値をつけたにも関わらず、オシレータが直近の高値の時よりも低い数値を示している場合や、反対に株価が底値圏で推移している時期に、株価は直近の安値を更新し新安値をつけたにも関わらず、オシレータが直近の安値の時よりも高い数値を示している場合を「 ダイバージェンシー」と言います。 つまり株価とオシレータと呼ばれるテクニカル指標の動きが連動しない時には、株価の推移という目に見える動きとは別に、表には出ない、マーケットの水面下で新たな動きがスタートしている可能性があるということです。

一般にダイバージェンシーはトレンド反転のサイン、というように書かれていたりしますが、これはちょっと危ない表現です。「トレンドの勢いが一旦弱くなっている」というだけであり、逆張りでエントリーしてきたトレーダーのストップを刈り取って、更にトレンドを継続して行くケースも多いです。ダイバージェンスがついたからといって、安易に逆張りのポジションを取ることは非常に危険です。

むしろ昨年2012/11から5月にかけて、「東1レシオ10とN225のダイバージェンシー」は目を見張るものでした。ダイバージェンシーにつけという格言が生まれました。


<補足>出典;野村證券

トレンドフォロー系

トレンドを追いかけるタイプのテクニカル指標。価格が上がり続けると、指標の数値も上がり、下がり続けると指標の数値も下がる。代表的なものに移動平均やMACD*などがある。

オシレータ系

買われすぎ、売られすぎなどを示すテクニカル指標。オシレータ系の指標は、一定の範囲内で振動するように動く。代表的なものにRSIやストキャスティクスなどがある。

(1)MACDとは?

図23 株価の動きとMACDの例(週足)
トレンドフォロー系のテクニカル指標としMACDがあります。
MACDは、「Moving Average Convergence Divergence(移動平均収束拡散法)」を略したもので、平均を取る期間の違う2つの移動平均を用いた指標です。ただし、この移動平均は単純に一定期間の価格を平均したものではないというのがこの指標の大きなポイントです。
MACDに使う移動平均は指数平滑移動平均(しすうへいかついどうへいきん)と呼ばれるもの。平均を取る期間の価格のうち、新しいものほど比重が高くなるような計算をして平均を取ります。これは、新しい価格のほうがより大きな影響を与えるだろう、という考えに基づいています。
ここでは、期間の短いほうの指数平滑移動平均を短期平均、期間の長い指数平滑移動平均を長期平均といいますが、短期平均の値から長期平均の値を引いた差はMACD(またはMACDライン)と呼ばれます。これがこの指標の基本線になります。
さらに、このMACDの値を一定期間分単純平均したものをシグナル(またはMACDシグナル)と呼びます。一般的には、MACD(ライン)とシグナルの推移を別にグラフ化して、その位置関係に注目してトレンドを把握するために用いられています。(図23)

(2)MACDの売買シグナル

MACDとMACDシグナルは(図24)のような関係になります。(図24)では、「下降トレンド→底打ち→上昇トレンド→天井→下降トレンド」へ推移している時をイメージしています
図24 株価の動きとMACD、MACDシグナルのイメージ
図24 株価の動きとMACD、MACDシグナルのイメージ

(3)MACDの使い方

テクニカル指標はさまざまな使い方ができますが、ここでは一般によく取り上げられる使い方を紹介しましょう。
基本的な考え方は、MACDの値が0のラインの上、つまりプラスで、その描くグラフが右肩上がりになっている状態は「上昇トレンドが加速している」、MACDの値がプラスでも、グラフが右肩下がりになってきたら「上昇トレンドは行き詰ってきた」と解釈します。
MACDの値が0のラインの下、つまりマイナスに位置している場合は、グラフが右肩下がりになっていれば「下降トレンドが加速している」、グラフが右肩上がりになれば「下降トレンドは行き詰ってきた」という捉え方です。
上昇トレンドにある場合、その上昇スピードが鈍ってくると、MACDの上昇度合いもなだらかになり、さらには横ばいになって、下落し始めます。そうすると、それより遅れてついてきたシグナルの線をMACDの線を下に抜けるという現象が起こります。先ほどのデッド・クロスの形です。
高値圏にある時に、この「MACDとシグナルのデッド・クロス」が出たところが、売りシグナルとされます。底値圏にある場合ならその逆で、「MACDがシグナルを上に抜けるゴールデン・クロス」が買いシグナルとされます。
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